サルナートは、お釈迦さまが初めて説法を説かれた地で、
”法の輪が回った“初転法輪の地。
約2500年前に仏教はここから始まった。
私の人生の第2番目の地は、ここサルナートに縁を頂いた。
私は、今から37年前にサルナートに住み始めた。
それはサルナートに家があるインド人と結婚したからだ。
「どうやって会ったの〜?」と必ず聞かれる。
私はバックパッカーだった。
私はこんな風に思っている。
100ピースのジグソーパズルがあって、99ピースはここにあって、
私はジグソーパズルの1ピースで、ここサルナートに来たら私の1ピースがパチンとはまり、
絵が完成された様な、、、。
多分それはカルマ(因と縁)の絵。
きっかけは夫であったが、
カルマの縁があるなと思う存在とここで出逢っていると私は思っている。
また、今はずいぶんインドも便利になったけど、
私が住み始めた頃は、昔のインドの生活が残っていて、
それはある意味修行のような日々だったと思う。
ここ何年かは、サルナートを離れての生活体制になってしまったので、
サルナートには時々しか行かれなくなってしまったが、
家とわたしの店で仕事をしてくれているスタッフも、
まだ若い頃からうちで働いてくれていて、
彼らもそれぞれ結婚して、子供ができて、
その子供たちも大きくなって、結婚し子供ができ、いわば孫ができたわけで、
自分もそうだけど、
その若い頃から仕事してくれているスタッフたちもずいぶん歳をとってきた。
夫の家族もそうだが、こうして長年仕事してくれているスタッフたち、
みんなインド人で、
私は日本人で、
でも、運命共同体みたいに一緒に年を重ねて来た。
なんかこの縁も凄いことだなって、今回も彼らに会ってそう思った。
写真はダメークストゥーパと言って、高さ43m、直径28mの大きな建造物。
壁面には綺麗な模様が彫られている。
今は修復されて、壁面の模様は一部しか残っていないが、
このストゥーパ(仏塔)ができた当時は、壁面全体に模様が施されていたのだろう。
ダメークストゥーパをいつも見ていると、
「なんでこんな形をしているのだろう?」と疑問が湧いてくる。
サルナートは日本語にすると”鹿野苑“ろくやおんと言う。
または、”リシパタナ“とも呼ばれる。
パタナはヒンディー語で飛行場の意味に使われることがあり、
リシは仙人という意味で、
仏教学者の中村元先生は、”仙人の飛行場“という意味だとされているとのこと。
ダメークストゥーパは”ヴィマナ“と言う古代インドの航空宇宙船に似ていると
私は思ったりして、勝手な空想を膨らませている。